【No.48】 ハンブルクでの日本人3人の挑戦

12月に差し掛かり、クリスマスマーケットが始まるその頃、みっちーこと千脇貢選手が加わり、日本人プレイヤーが3人となったハンブルク(ハンブルガーSV)。これはもう誰よりも早く見に行くしかない!ということで行ってきました~!

ドイツは、2002年Jキャンパーであり、Jキャンプ海外在住スタッフの一人、伊藤由紀(健常者)が長きにわたり所属してきたリーグ。その後Jキャンプ補助講師るーこと堀江航が1シーズンを過ごし、2013年にはJキャンプスタッフの香西宏昭(Jr.)がドイツでプロとしてのキャリアをスタートさせた、現在世界で最もレベルが高いと言われるリーグです。(ドイツ1年目を終えた時の香西宏昭のコラム
1年目はJr.一人だったハンブルクに、2年目に藤本怜央(レオ)、そして3年目である今年、千脇貢が加入。通常9月の終わりから10月にかけてシーズンが始まるドイツ。今年は10月にリオ予選となるアジアオセアニア選手権があったため、リーグ当初の数試合をお休みしての参戦となりました。

実は、ドイツ女子代表HCでもあるヘッドコーチのHolger Glinickiは、リーグ戦の合間にオ予選を視察に来ていました。そこで千脇選手に目をつけたHolgerがリクルート、急展開での初渡独となったわけです。
3人はチームスポンサーでもあるリハ病院の敷地内にある長期リハの方などのためのアパートのような場所に暮らしています。(昨年「リアル」特設サイト内でそのアパートの様子を含めて記事がありますので、ご参考まで
1LDKの広々とした部屋を与えられ、昼食は病院スタッフの社食も使えるなど非常に恵まれた条件の中、週に4回の練習と毎週末の試合を繰り返し、ヨーロッパクラブ選手権まで約7カ月を過ごすことになります。今年は昨年とは全く違うチーム構成。ドイツ、日本がそれぞれ3名ずつ、オランダ、スイス、トルコ、ラトビアから1名ずつの合計10名のチーム。
ドイツでのシーズンも2年目となったレオは、ある程度英語が理解できるようになっていて、簡単なコミュニケーションは自分でとれるようになっていました!しかもなんと今年は、練習に使うチーム用マイクロバスの運転はほとんどレオがしていて、頼りになる兄貴的存在に。みんなの車椅子を積み込み、運転までこなすレオ、先シーズンの1月にいったときとは比べ物にならない逞しさでした。
ドイツでのシーズンが3年目となるJr.は、すでにチームでもリーダーシップを取るような立ち位置を求められるようになっていました。そんな中、新しいメンバー構成ということもあり、初のスタメン落ちも経験。プロとして結果を出し続けていくこと、その葛藤のシーズンの幕開けを目にすることができたような気がしています。
そして、みっちーが2週間という短い準備期間の中ドイツに渡ったのも、すべてリオのため。日本のため。(後日談:食事や環境に苦労をしつつも少しずつアジャストし始め、1月31日(日)、3位争いを繰り広げていた宿敵トリアーとの試合では、10得点をあげての大活躍!) 

3人が助け合い、成長をし続けるために選んだ道で、3人それぞれが自分の課題に向き合う姿を誰よりも早く見届けられたことに満足しつつ、これはゴールではなく、まだまだ挑戦の道半ばなんだと確信できたからこそ、また必ずやこの目で3人の挑戦と成長を見届けるぞ、と意気込んで帰国したわたくしでした。
結果が伴わなければ来シーズンはない、そういう厳しい環境の中に身を置くことは並大抵のことではないですが、同時に、車椅子バスケにこれほどまでに向き合う時間は、誰にでも等しく与えられるものではなく。
だからこそ、多くの日本人の皆さんにも、もっともっと「挑戦」して欲しいし、向き合って欲しい、そのためにJキャンプができることは何か、私たちも挑戦し続けたいと思います!
試合は日本人3人組がスタメン出場での快勝!残りのシーズンもがんばってねー!!!みんな!!!

(おまけ)
同じハンブルガーSVのサッカーチームに所属する酒井高徳選手をはじめとする日本人サッカー選手3名と共に、「ドイツのクリスマスを楽しむ日本人」のような冊子の企画で、クッキーを焼く、というなぞの体験にも立ち会ってきましたー(^^)。 

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